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研究概要

なぜ、どんな研究をどうのようにしていますか
 現代社会の「モノづくり」を支えてきた化学工学は、今日の世界が直面する環境・エネルギー問題や、健康長寿社会の実現に向けた医療・創薬の重要課題の解決に取り組んでいます。そのためには異分野との融合によって、化学工学のプロセスとシステムの精度、集積度および処理能力を大幅に向上させる革新が必要です。
 そこで当研究室では、最先端のナノ流体デバイスの研究開発により、フェムトリットル(10の-15乗リットル)・アトリットル(10の-18乗リットル)・1分子のスケールで「ナノ」・「バイオ」・「化学」を融合し(NanoBioChem Integration through Nanofluidics)、新しい化学工学を切り拓く研究を行っています。

 


具体的には
 数センチ四方のガラス板に彫り込まれた髪の毛の数百分の1の太さ(ナノメートルサイズ)の流路ネットワーク(いわゆるナノ流体デバイス)を開発することにより、ナノスケールの超微小「化学」・「バイオ」実験環境を構築しています。ナノ流体デバイスを駆使して、フェムトリットル(1兆分の1ミリリットル)やアトリットル(千兆分の1ミリリットル)の極微量サンプルを輸送、混合、反応、分離、検出できるナノ化学を開拓し、その原理、方法論、技術基盤およびシステム(Nanofluidics)を創成しています。これにより、化学やバイオ、物理、機械、材料、エネルギー、創薬、臨床医学など幅広い分野における様々な液体(液相)プロセスの精度、集積度及び処理能力を大幅に向上させます。例えば、1個の小さな細胞が含むたくさんの生体物質及び分子情報を、極限の精度で網羅的に定量解析することに役に立ちます。また、1分子単位で溶液中のたくさんの分子を精密に直接操作することも実現可能となり、従来の常識を覆す未来の化学プロセスへと進化する可能性があります。

 


どう役に立ちますか
 我々は上述したナノ化学システム工学の基礎研究と革新的な「化学」・「医療」・「エネルギー」の応用研究を通じて、
(1)これまで実現できなかった、分子を「積み木」とする究極の精密人工合成法の実現や、収率100%で、さらに分離・精製のプロセスを必要としない、環境に優しい新たなグリーンケミストリーの開拓など次世代の化学技術の創出、
(2)がん・感染症の超早期診断法の開発や、患者一人ひとりの「個性」を重視した精密、適確で有効性の高い創薬と治療の実現を目標とする次世代の医療変革の推進、
(3)体内埋め込み型微小医療機器やセンサー、情報処理デバイス用の体内電源の開発など、微小エネルギー利用の高効率化とスマート化の開拓
に貢献しています。

 

研究例1:世界初、一兆分の1mlの微小単位の水を自在に制御する技術を開発(朝日新聞など複数新聞・メディアに取り上げられた)




 
研究例2:1個の小さな細胞が含むたくさんの生体物質及び分子情報を極限の精度で網羅的に定量解析できるデジタル化ナノチャネル技術を開発



現在、下記の研究テーマに取り組んでいます。

ナノ流体工学

 微視的な流体の「量」をより微小的に制御することは、基礎研究及び産業開発に関わる極めて重要な要素能力として、常に我々人類が追求してきた。独自に開発した「Nano-in-Nano集積化」技術を駆使して極微量の流体を自在に操作、制御できるナノ流体デバイスを開発する。これにより、流体の自在制御の「量」をフェムトリットルやアトリットルの微小な単位まで実現し、化学やバイオ、物理、機械、材料、エネルギー、創薬、臨床医学など幅広い分野における様々な液体(液相)プロセスの精度、集積度及び処理能力を大幅に向上させる。



ナノ化学システム工学

 フェムトリットルやアトリットルの極微量サンプルを超高の精度・集積度・処理能で輸送、混合、反応、分離、検出できるナノ化学の原理、方法論、技術基盤およびシステム(Nanofluidics)を構築する。それらを用いて、液相における物質、運動量、エネルギーをナノスケールで自在に制御、操作、計測する手法を開発する。



1分子制御化学

 ナノ流体の精密な操作により、1分子単位で溶液中のたくさんの分子を直接操作することを実現し、従来の常識を覆す未来の化学プロセスへと進化する「1分子制御化学」を創成する。



1細胞オミクス

 1細胞を1分子レベルでハイスループット計測できる新しい細胞計測技術として、デジタル化ナノチャネル(DN)技術を開発する。DN技術は「1細胞容量」・「1分子精度」・「デジタル」・「ハイスループット」の四つの特徴を有し、1個の小さな細胞が含むたくさんの生体物質及び分子情報を、極限の精度で網羅的に定量解析すること(いわゆる1細胞オミクス解析)に役に立つ。



ナノエネルギー

  体液の流動のみを利用した体内埋め込み型微小医療機器やセンサー、情報処理デバイス用の体内電源を開発する。




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