資源工学グループ

「資源工学」は、「水資源の利用・再生プロセス」、「鉱物資源の利用プロセス」、「生物資源の利用プロセス」「廃棄物からの有価物回収プロセス」などを対象とした学問分野です。また、これらの資源の利用に伴う「環境保全プロセス」も資源工学の守備範囲です。こうした様々なプロセスにおいて、有価物や有害物質が混ざったものから対象となるものを分けて取り出す操作が「分離操作」であり、これらを「安く」「上手に」行うためにいろいろな工夫が行われています。

私たちのグループでは、さまざまな分離操作の内、最もシンプルで省エネルギー的な方法である「機械的分離操作」を研究対象として取り組んでいます。

「機械的分離操作」には、小さな粒子を集めて処理しやすい大きさにする「凝集操作」、液との比重差を利用して分離する「沈降・浮上分離操作」、布・膜などを利用してこしわける「濾過分離操作」、機械的圧力を利用して液を絞り出す「圧搾分離操作」、電気力を利用して液を絞り出す「電気浸透脱水操作」、遠心力を利用して濾過・脱水を行う「遠心分離操作」などがあります。この全てが私たちの研究対象であり、これまで化学工学の分野で蓄積された知識や技術を基盤に、新しい分離手法を開発したり、分離装置を上手く設計するための理論的研究を行っています。

機械的分離操作全般が研究対象
高圧圧搾型フィルタープレス(写真提供(株)栗田機械製作所(大阪))

さらに、天然高分子のゲル化反応を利用した水中の難濾過性汚染物質の新しい分離手法の開発、濾過分離手法を用いた厚肉傾斜機能材料の作製技術の開発、電気浸透流を利用した汚染土壌修復技術の開発など、機械的分離に関連する周辺技術についても研究を進めています。

ゲル化反応を組み込んだ新しい分離プロセスの開発

このページの先頭へ